波の唄
誰も知らない海の底 座って待ってる小さな人魚 ここから見えない 見えるはずもなく 声だけ聞こえる波の音
人魚は唄う それは誰も知らない暗黒の唄 人魚は誘う それは誰も気づかぬ誘惑の唄
誰も知ってる海の底 歌って呼んでる小さな人魚 両腕を大きく広げ 優しい微笑み浮かべ あまりに華奢な海の波
人魚は鳴く それは誰も知ってる潮騒の声 人魚は叫ぶ それは誰も聞こえる海風の声
誰も知らない海の底 誰も知ってる海の底 行ってはいけない 帰っては来れない それでも惹かれる海の底
人魚は唄う 独りは寂しい 貴方は堕ち 独りに慣るる
誰も知らない海の底 優しい憎悪 おぞましい愛情 二つ入り乱れ
人魚は唄う 誰にも届かぬ 誰にも届く 波の唄 これが、どうやって海の唄からできたのかわからない。
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